2018年のどんど焼機(せいの神)は1月14日(日)です。昨年の様子を再掲載します↓
黒川のどんど焼き
2017年1月14日(土)黒川で行われた「どんど焼き」に初めて参加してきました。
田んぼの中央に、高さ12メールも積み上げられたどんど焼きがそびえ立ちます。
初めて田んぼの中に下りて、家から持参したお正月飾りやお札をどんど焼きに入れようとしていると、地元の方が
どんど焼きの上の方に乗るように、投げてごらん!
と、教えてくれました。
子ども達も見よう見まねで、まるで玉入れのように、お札や正月飾りを投げ入れていました。
この日ばかりは、田んぼの中で子ども達が走り回っています。
まるで、タイムスリップしたような優しい風景が広がっています。
そして午後17時、西の空がうっすら明るさを残す中、どんど焼きに点火されました。
炎が一気に燃え上がると、だるまの乗ったてっぺん部分を、麻生消防団の方々が引っ張るように倒します。
そして、倒れた先端部分を切って、燃え盛るどんど焼きにくべていきます。
竹が弾ける音
人々の歓声
凍えていた面々が炎で照らされています。
寒かった身体がどんどん温まっていきます。
どんど焼きとお団子
気付けばみんな、枝の先にお団子を刺してどんど焼きを取り囲んでいます。
お団子が闇の中で白く光っています。
まるで旗印のようです。
これからどんど焼きの火で、お団子やお餅を焼いて食べるそうなのです。
どんど焼きの火で焼いたお団子を食べれば、風邪を引かない・身体が丈夫になるという意味があるのだそうです。
この、枝に刺したお団子、昔は各家庭で手作りしていたそうですが、今は、セレサモスでも販売しています。(今年は、前日までの予約注文という形でした。)
お団子に火が通り易いようにと、お団子にアルミホイルを撒きつけている方々もいらっしゃいました。
どんど焼きを彩っていた竹行灯も火の中にくべられると、
炎は勢いを増し、火の粉を散らしていました。
煙が西の空へと上っていきます。
小さな男の子が、その煙を見ながら、
あの煙は神様のところへの行くんだよ
と教えくれました。
炎が弱まると、どんど焼きの周囲で待機していた人々が一斉に枝にさしたお団子を焼き始めます。
まるで、炎に向かって皆で釣りをしているかのようです。
この枝は、お団子が3つ均等に焼ける「三つ又の枝」がいいそうで、さらに、枝は燃えづらい「かしの樹」が昔から使われいているそうです。
燃え易い篠(しの)の枝に刺して来た方は、お団子を食べ終えるとその枝を折ってどんど焼きの中にくべていました。
お団子を焼き終えた「かしの樹の枝」は、持ち帰って飾ったり、魔除けとしても使う
と、隣りにいらっしゃった地元の方が教えて下さいました。
古いお札や正月飾りだけでなく、書き初めをどんど焼きで燃す風習もあるそうで、炎が高く舞い上がる程、字が上手になるいわれているそうです。
どんど焼きとは、その歳の健康祈願、無病息災、五穀豊穣、学業成就などを、地域を上げてご祈願する行事なのだということを、子どもと体感することができました。
この伝統行事がこうして今も続けられているのは、地元の方々のご尽力があってのことなのでしょう。
どんど焼きの炎が小さくなる頃、一人また一人と田んぼを後にしていきます。
どんど焼きから離れると、氷点下の寒さに身が引き締まります。
自然の中で行う地元の神事に触れ、口数の少なくなった子どもと真摯な気持ちで帰路についたのでした。